吉増剛造,マリリア【葉書Ciné】#20「驚くべき異能の、このマーサ・ナカムラさんという方が…」2020.9.10(Quintafeira)

当動画の編集と運営は、書肆吉成とコトニ社が共同で行っています。

詩人・吉増剛造さんとシンガーソングライター・マリリアさんのgozo’s DOMUSというチャンネルで、 2020年4月30日より毎週木曜日に映像詩「葉書Ciné」をアップしています。

The moon close to my face is a fish

Smell of sea weeds
Taste of salt on my forefingers
Underneath me
The bottom of the water
Where germs and sea salt constantly fall (forever)

Woven (fiber) voice
Woman of water
At the bottom I start a fire

Could you strike my frozen hair?
A god said
I stretch out my hand…
The hair shatters … and is set free

Tat was my woman ( I realized )

She said
The moon close to my face is a fish…

Translated by Richard Arno

葉書詩 吉成秀夫氏に。
故芥川龍之介が、驚倒(きょうとう)した凡兆(ぼんちょう)の句は「物の音ひとり倒(たふ)るる案山子かな」だったのだけれども、若い若いマーサ・ナカムラさんにも、こんな物の音がとどいている気がする。それは、セロニアス・モンクにも、マイルス・デービスにも、”ポストが枯れ、…”(マーサ・ナカムラ)た、枯木の林の木霊(こだま)のようにね。ゴゾhi

-映像の中の言葉-
前橋
萩原朔太郎賞
マーサ・ナカムラ
雨をよぶ灯台
佃天台子育地蔵尊
吉本隆明
芥川龍之介
隅田川
河童
物の音ひとりたふるる案山子かな
凡兆
ポストが枯れてしまった
マイルス・デイビス
トランペット
最果タヒ